【賃貸住宅】善管注意義務違反について

善管注意義務とは、正確には「善良なる管理者の注意義務」のことであり、民法第400条の条文に由来します

どのような内容かというとアパート・マンションの借主は、借りた部屋に対して善管注意義務を負います。これはアパートの部屋を使用する際、大家さんから借りている以上、慎重に注意を払って利用しましょうということです

具体的な例①

クッションフロアにかびが発生し、そのままにしていたらクロス石膏ボード巾木が壊れ建物に被害が応じた。

この場合のカビは、クッションフロアの床下から発生したので、借主に責任はありません。費用負担は0円になります。

ただし管理会社にクッションフロアのカビの発生を報告しておけば、クロス石膏ボード巾木に被害がお及ばなったかも知れないのに報告をしなかったことに善管注意義務違反があったということです。クロス・石膏ボード・巾木の費用の一部を負担することになります。

報告後、管理会社が見にこようと、来なくても借主には関係がありません。被害を止めるために連絡したかどうかが問題になるのです。


具体的な例②

部屋のドア扉が壊れたままにして置いたら、ドア扉の被害が広がった。他のドア扉が傷ついた。

この場合、最初に壊れた・剥がれたドア扉には借主に過失はありませんので、費用負担は0円になります。

ドアの変形によりドアの開ける部分が壊れましたが、これは借主の負担ではありません

ただしドアの留め金が壊れた事を報告していれば、他のドア扉を傷つけずに済んだかも知れませんこれが善管注意義務になります。 

ドアの合板が剥がれたことに借主の負担はありません。

ただしドアの剥がれを報告していれば、ここまで被害が大きくならずに済んだかも知れません。

ドアや扉は長年使っていれば壊れる物です。だが出来るだけ被害を大きくしないように報告する義務が借主にはあるのです


具体的な例③

床から何度か水が漏れてきたのを放置したら雨漏り跡がついた。

雨漏りは借主の責任ではありません。あくまでも構造上の原因になります

ただし今回の雨漏りの跡は今まで数回あった形成が見られます。最初の雨漏り以外は大家に報告して業者が来てればここまでにならなったのではないかと。

これについては借主に責任はあります。本来は床材の一部の費用負担が必要ですが、雨漏りから3年以内でしたので大家さんの保険で対応しました。


ちなみに善管注意義務違反については故意過失ほどの負担割合はありませんが、報告義務があるものには比較的高額のものが多く退去費用を負担する必要があります

本来は費用負担が0円のものが、報告が無いばかりに無駄な退去費用の支払いが発生します。


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