皆さん区分所有建物と言えば数十件から数百件の人が住んでいるマンションを思いだしますが、区分所有とはマンションだけではありません。
一棟の建物に構造上区分された数個の部分で独立して住居、店舗、事務所又は倉庫その他建物としての用途に供することができるものがあるときは、その各部分は、この法律の定めるところにより、それぞれ所有権の目的とすることができます。
また区分所有の小さなアパート形式のものあり、管理組合や管理人・管理費・修繕積立金の無い建物、また1度も集会さえ開かれていない建物もあります。
また建物を建ててから相当な年月が経過しても、手直し工事を行うための話し合いさえ行っていない建物がたくさんあります。
先日お客様より築50年近く経過している区分所有建物を持っているが、他の区分所有者が区分所有建物を管理するための経費・雨漏の補修工事をした費用を支払ってくれないので、相談に載ってほしいと依頼がありました。
訪問をさせていただき話を聞くと、まだ1度も総会を開いたことがなく、正式な手続きの場所で話し合ったことはなく、数人の区分所有者で話し合ったことがあるだけだと。
マンションでは、多くの人が気持ちよく共同生活を送るため、定期的に集会を開く必要があります。
当方からはまず総会を開き管理者を選び、これからの区分所有建物のことを話し合う事が大事だと提案させていただきました。
集会の招集
管理者がないときは、区分所有者の五分の一以上で議決権の五分の一以上を有するものは、集会を招集することができる。
管理者
第二十五条 区分所有者は、規約に別段の定めがない限り集会の決議によつて、管理者を選任し、又は解任することができる
管理者の行為
第二十六条 管理者は、共用部分並びに第二十一条に規定する場合における当該建物の敷地及び附属施設を保存し、集会の決議を実行し、並びに規約で定めた行為をする権利を有し、義務を負う
管理者を定め、総会を開き、総会で決めたことは一部の行為を除き他の区分所有者も従うことになります。高額でない管理費・保存行為などたくさんの事を総会で決めることが出来るのです(建て替え・大規模修繕工事・管理規約の作成・管理組合の制定はできませんが)
札幌市内にも総会を開いたことがない、管理組合の無い区分所有建物がたくさんあります。区分所有法に記載されている方法で1度話し合いを行う事が大事なことではないでしょうか。