岐阜県端穂市の入居12年・築14年の1Kの部屋の退去費用・原状回復の査定依頼がありました

福岡県にお住いのお父様より岐阜県端穂市にお住んでいた。

息子様の部屋のタバコによる退去費用の査定書・通知書の作成依頼を受けました。

 

入居128か月 築14年 1K 軽量鉄骨で退去費用として煙草を吸ったとクロスの通常損耗・経年劣化・減価償却が行われていない原状回復とクッションフロアーの全部の張替え費用として18万円の請求を受けたが不当なのではないかと

 

賃貸借契約書・重要事項説明書・請求書・通知書・を送付していただき・息子様に聞き取り査定させていただき国土交通省のガイドライン・判例・一般財団法人積算資料リフォーム編を参考に退去費用見積書を作成させていただきました。

 

クロスについては12年利用した汚れ・タバコによる汚れ匂いがあります。

クロスを長年利用した汚れ等は通常損耗・経年劣化であり借主負担ではありません。

 

建物賃貸借契約書に禁煙と記載はありませんので煙草を吸っても契約違反にはなりません。ただし煙草を吸いクロスを汚し、匂いを付けることは善管注意義務違反になります。

ガイドライン・判例で煙草を吸ってクロスなどを汚したら借主が全額原状回復費用を負担するという記載・事例はありません。

通常クロスは6年で減価償却になりますが、裁判所では6年入居で減価償却を認め原状回復が無い事例もあります。10年を超える期間入居していると借主負担が無い判例もあります。

実際多くの管理会社・貸主様も10年以上入居した場合には請求を行わない事が多くあります。

賃借人は12年以上家賃を支払っており、賃借人は賃料として経年変化・通常損耗の分を含め支払っており、賃借人が明け渡し時に負担すべき費用にならないはずである。したがって、このような分まで賃借人が明け渡しに際して負担しなければならないとすると、経年変化・通常損耗の分が賃貸借契約期間中と明け渡し時とで二重に評価されることになるため、賃貸人と賃借人間の費用負担の配分について合理性を欠くと言うのが学説・判例の考え方になり一部を除き、経年変化・通常損耗を排除することは出来ません。

 

以上により煙草を吸ってクロスに汚れ・匂いを付けたことに借主に過失はありますが、クロスの耐用年数を大幅に経過しており借主の負担はありません。

原状回復費用を決めるのは管理会社ではありません。一方的に決めることは出来ません。裁判所で適切な原状回復費用を決めてもらいましょう。

昨日管理会社Tより連絡があり当方の査定金額で承諾をいただき解決しました。