犬や猫などのペットがクロスを破いたり、汚したり、ドア扉に傷を付けたり、床に傷をつけると借主が退去時の費用を負担します。
「ペット可」の場合、ペット飼育することによって通常発生するようなキズや臭いについては、賃借人の負担とならいない場合もあります。
ペットによる退去費用は全額借主負担という管理会社がいますが嘘です。
ペットの退去費用は高額で50万円を超える請求も多数あります。中には100万円を超える請求もあります。
またペット飼育が禁じられている部屋でペットを飼った場合は契約違反になり、原状回復費用が高くなります。
ペットが付けた傷や汚れは借主の負担になります。
退去費用・原状回復については下記のようになっています
「原状回復のガイドライン」より
飼育ペットによる柱等のキズ・臭い
特に、共同住宅におけるペット飼育は未だ一般的ではなく、ペットの躾や尿の後始末などの問題でもあることから、ペットにより柱、クロス等にキズが付いたり臭いが付着している場合は賃借人負担と判断される場合が多いと考えられる。なお、賃貸物件でのペットの飼育が禁じられている場合は、用法違反にあたるものと考えられる。と記載されています。
またガイドランには「ペット可」とする賃貸物件の場合、ペット飼育することによって通常発生するようなキズや臭いについては、原状回復費用は賃借人の負担とならいないと記載されておりペットによる損傷を借主が当然に全額負担するとは記載されておりません。
最高裁判所第 2 小法廷判決 平成 17 年 12 月 16 日
最高裁判所では家賃には通常損耗・経年劣化の費用が含まれており退去時に通常損耗・経年劣化分の支払いは必要ないと言っています
建物の賃貸借においては、賃借人が社会通念上の使用をした場合に生ずる賃借物件の劣化又は価値の減少を意味する通常損耗に係る投下資本の減価の回収は、「通常、減価償却や修繕費等の必要経費分を賃料の中に含ませてその支払いを受けることに行われている」と判示されています。
退去時に経年劣化・通常損耗を2重に負担するのは公平性に欠けると
ペットを飼っても退去費用は当然に全額借主の負担ではありません。
ペットを飼うと契約書などで原状回復費用は賃借人が全額負担するという特約が結ばれることがあります。
『特約が有効と認められるための3つの要件』があり、それらを満たした特約のみが有効とされていますが、要件を満たしてなく