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売主が買主にお金を支払うマイナスの土地の売買契約

一般的には買主が売買代金を売主に支払い不動産を買います。

今回は売主が不動産会社にお金を支払い土地を引き取ってもらう契約について相談がありました。

 

契約書に問題はないのか、問題なく売買が完了するかが相談でした

 

当事務所で契約書の瑕疵担保・所有権移転登記についてのアドバイスを行い、問題なく売買が完了しました

 

マイナスの契約に揉め事が多くあります。気をつけましょう。

 

茨城県の旧大洋村(現・鉾田市)にある土地について相談でした。

この場所については以前にテレビで特集を見たことがありましたが、計画性のない土地の開発により起きた悲惨な場所です。

 

なぜ売主はお金を支払ってまで不動産を売りたいのか

 

所有者は0円でも売買出来ない土地を持っているだけで苦痛を伴います。

将来相続が発生します。

お子さんに面倒をかけたくなく、自分の代で解決したいとお金を支払ってでも早く売ってしまいたいのです

 

売れない不動産を買い取る不動産会社がありますが、揉め事があります注意しましょう

 

売買代金を支払った後土地に産業廃棄物が埋設されていて瑕疵があると言ってお金の支払いを請求する不動産会社

測量にお金が必要だと言う不動産会社、調査費用がお金が必要だと言う不動産会社が有りますので注意しましょう

 

今回の契約書には瑕疵担保の条項があり売買後瑕疵担保を請求される可能性がありますので削除してもらうようにアドバイスをし削除されました。

 

購入しても登記の移転を行なわない不動産会社も有りますので注意しましょう

マイナスの契約の場合は売主が代金を支払い、登記識別情報・印鑑証明書・登記申請書・委任状を不動産会社に渡した後、 遅滞なく登記を行うのが普通ですが

 

不動産会社は、売主の登記名義のまま不動産を売りに出し、新しい買主が見つかれば売主から直接新しい買主にと考えていますので、すぐに登記を行わないことが多いです。(中間省略登記)

中間省略登記は違法ではありません。

登記を必ず行わなければ行けない義務はありません。

 

登記に少し時間がかかっても行えば問題ないのですが、登記を行わない不動産会社があります。

決済時に印鑑証明書を渡しますが印鑑証明書は 3 か月間が有効期間ですので、それまで行わないと移転登記ができなくなります。

 

登記が売主のままでも有者は不動産会社になります。

登記名義人の売主は売主ではありませんのでもう売却することは出来ません。

ますます面倒になるだけです。

 

今回の契約書には所有権移転登記の時期が記載されていませんので、具体的な時期を記載するようにアドバイスを行い売買契約後3か月以内に所有権移転登記を行うと契約書に記載してもらいました。

 

相談者からの質問

長谷川様

教えていただきたいのですが、

▲の不動産契約書というものが存在するのでしょうか?

(法的にありうるものなのかちょっと疑問だったので)

長谷川様のところでも、マイナス不動産というものがあったとして、

あのような書式での取引になされますか?

もう少し体裁のよい様式というのもある気がしたのです。

もし契約書の体裁について、アドバイスがあればと存じます。

 

それと、世の中のネットをみていると

有料で引き取るサービスってやられている会社もまあまあありそうなのですが、

彼らは、仕入れた土地をどこに売るのでしょうか?

買う人っているのでしょうか?


当事務所からの返答

 

メールありありがとうございました

質問についてですが、マイナスの契約書はありませんし売ってません。

私は一般的な契約書を変更して対応しています。

今回の契約書かっこいい契約書ではありませんが少し内容を付け足せば問題はないと思います

 

土地についてですか

不動産会社は仲介で10万円で売っても利益になりません。

経費も出ませんので行いません。

 

でも売主からお金をもらっていると1万円で売っても

買主からもらえる手数料は数千円ですが

売主からもらったお金が不動産会社の利益になりますので売買を行います。

売れる売れないより儲かりませんので売買が成約しないのです。

 

また売れなくていいのです。

塩漬けにしてそのままにしておくのです

会社で買うので会社が無くなればいいのですから 固定資産税が未納でも競売は経費を考えると出来ませんし

個人では困りませんから もらった金額の70万円が会社の利益になります

以上のように答えさせていただきました


契約書・重要事項説明書の確認
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